白は怖い
汚してしまいそうで怖い
真っ白な中に黒い染みは似合わないのだ
純白は純白のままで
だから美しいのだ
穢してしまいそうで 白は怖いのだ
黒は怖い
何もかも吸い込んでしまって怖い
真っ黒な中には他の何かを隠すのだ
自分さえ見えなくなる暗がり
一人、孤独の中に閉じ込める
だから人は闇を嫌うのだ
全て消してしまいそうで 黒は怖いのだ
くすむ くすむ
白でもなく黒でもなく
灰色のような中途半端な空間
成長しきれない少女たち
純白を穢され それでも黒まで染めきれず
灰色に染まってそこに在る
染まりきれないあたしたち
白に憧れそれでも嫌い
黒に目を向けては逃げるように目を伏せる
染まることのできない少女たち
そうしてひとは 大人になるにつれ黒く染まり行くのを待つしかないのだ